ビクセンHRアイピース試用レポート

 過剰倍率とされる領域でも高性能を発揮すると評判のビクセンHRアイピース4種(1.6/2.0/2.4/3.4mm)で月、木星、土星を観望してみました。鏡筒は笠井トレーディングのBLANCA-80SED(D=80mm f=560mm 2枚玉スーパーアポクロマート屈折)を使いました。シーイングはあまり良くなく、常に揺らぎがありました。

倍率は以下の通りです。
 HR 3.4mm使用時:165x(口径cmの20.6倍)
 HR 2.4mm使用時:233x(口径cmの29.1倍)
 HR 2.0mm使用時:280x(口径cmの35.0倍)
 HR 1.6mm使用時:350x(口径cmの43.8倍)

 2.4mmまではシャープ感のある鋭像で、倍率の過剰感はありませんでした。2.0mmや1.6mmでは倍率に比例した過剰感が出てきますが、思ったほど破綻せず、倍率なりに素直にボケるという感じでした。木星は縞模様の濃淡や形状がわかり、口径8cmとして優秀な見え方だと思いました。土星もカシニの空隙が楽勝でわかるなど、立体感のあるシャープな見え方でした。月も2.4mmまではクレーターなどのエッジが立ったシャープな像で、まったく破綻しませんでした。

 このアイピースは、特に小口径・短焦点で質の良いアポクロマート屈折鏡筒との相性が良いと聞いていたのですが、なるほどその通りという印象でした。また、アイピースだけでなくBLANCA-80SEDが優秀な鏡筒だということも認識できました。過剰倍率の領域でも色収差が気にならず、エッジの立ったシャープで安定した像を見せてくれます。8cmの小口径ですから惑星の写真撮影には不利ですが、手軽な眼視用として素晴らしい能力を持っていると感じました。

 今後、他の鏡筒(長焦点、大口径など)でも試してみたいと思います。天気次第の面もありますが、またレポートする予定ですのでお楽しみに。

 HRアイピース4種とBLANCA-80SED鏡筒は店内にデモ品を置いていますので、お近くの方はぜひその感触などを確かめて下さい。また、火星大接近記念サマーセールの一環として、HRアイピースを特典付きで販売します。近日中にセールを開始予定ですので、どうぞご期待ください。

【7月10日追記】
特典付き(お買い得セット)での販売を開始しました。ぜひご検討下さい。

下の画像はBLANCA-80SED鏡筒+31.7mmDXペンタプリズム+HR3.4mmです。赤道儀はビクセンAP(両軸モーター付き)です。
180701_01.jpg

180701_02.jpg

HRアイピース4種の外観です。
180622_02.jpg

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